ツバル料理とは、限られた食材を最大限に活かして作るシンプルで豊かな料理が特徴です。
ツバルについて
ツバル料理の概要

ツバル料理は、南太平洋の環礁国家である自然環境と古くからの伝統に根ざした、シンプルで自然の恵みを活かした食文化です。主な食材は、ココナッツ、タロイモ、パンノキ、バナナなどの島で採れる作物と、豊富な魚介類です。特に、漁業が生活の中心にあるため新鮮な魚を使った料理が多く、焼いたり、蒸したり、ココナッツミルクで煮たりする調理法が用いられます。
ツバルの食文化は、食事を分かち合い、家族やコミュニティとの絆を深める役割を果たします。伝統的な集まりでは、地下に掘ったかまどで調理する方法が用いられ、タロイモや魚をバナナの葉で包んで蒸し焼きにする料理が振る舞われます。
ただ、現在では輸入食品の影響もあり、米や缶詰食品を取り入れた料理も日常的に食されています。アメリカの影響でコンビーフ、米、砂糖の消費が増え、伝統的な食生活が減っている現在、島民の糖尿病、高血圧、その他の心血管疾患の増加がツバルの一つの課題となっています。
ツバル料理の地域性
ツバル料理の地域性は比較的少ないと言えます。
理由としては、ツバルは9つの小さな島と環礁からなる国であり、国全体がほぼ同じ気候・地形を持っているため、各地域での食材の違いがほとんどなく、全国的に同じ食文化が共有されていることがあげられます。
また、ツバルでは伝統的にココナッツ、魚類、タロイモ、パンノキといった限られた食材が主に使われます。農業や畜産がそこまで発達しておらず、現在では輸入食品に頼ることも多いため、地域ごとの食文化の違いが生まれにくくなっています。
【全15品】ツバル料理の一覧
ツバルで食べられている、ツバル料理の一覧です。
ツバル全土
茹でたプラカ芋を潰し、ココナッツクリームと混ぜた料理。メインディッシュとして食べられることもあり、コーンビーフと合わせるのも人気。
ココナッツスプラウトにココナッツクリームをかけ、切った魚をのせてオーブンで焼き上げた魚料理。
生のマグロやその他の魚をココナッツミルクで和えたシンプルな魚料理。パンや米が付け合わせとして添えられることが多い。
ウミガメの肉を使った料理。「ウム」と呼ばれる焚火で土壌や石を熱した余熱を使う保温調理方法で作られ、じっくり時間をかけて調理される。
皮をむいて大きめに切ったパンノキを、油を使いながらオーブンで焼き上げた料理。仕上げにココナッツウォーターやトディを加えて潰す。
潰してピューレ状にしたプラカ芋とココナッツクリーム、穀物粉を混ぜ、オーブンで焼き上げた料理。
タロイモまたはほうれん草の葉をココナッツクリームとライム、タマネギ、スパイスと混ぜ、蒸し焼きにして作られる料理。
(Suupu Utanu)
ココナッツスプラウト(ウタヌ)を使ったスープ。ココナッツクリームやトディが使われ、甘く濃厚な風味。
(Suupu Olesi)
完熟したパパイヤとココナッツクリームを使って作られる甘いデザートスープ。「オレシ」とはツバル語でポーポーの意。
(Suupu Mei)
パンノキとココナッツクリームを使って作られる甘いデザートスープ。トディを加えて甘く仕上げられる。
(Pia Sua)
砂糖で甘く味付けしたココナッツクリームにでんぷん粉を混ぜ、粘り気が出るまで調理されたデザート。冷まして提供される。
(Solo Mei)
茹でて潰し砂糖などで味付けしたパンノキを、バナナの葉でじっくり包み焼きにしたデザート。ココナッツクリーム、ココナッツソースと一緒に食べる。
(Puleleti)
ココナッツの果肉を乾燥させ、ココナッツシロップと混ぜてボール状に丸めて作られる伝統的なお菓子。手間がかかるため、特別なときに食べるデザートとされている。
(Likoliko fou)
洗って皮をむいたプラカ芋を柔らかくなるまで茹で、トディとココナッツクリームを加えて甘く仕上げた料理。
(Lipilipi)
食べやすく切ったバナナを水で茹で、ココナッツクリームとトディを混ぜ合わせたシンプルなデザート。
【全1種】ツバルの飲料一覧
ツバルでよく飲まれる飲み物の一覧です。
若いココナッツの内部にある透明な液体で、自然な甘みと爽やかな味わいが特徴。水代わりに飲まれることも多く、カリウムやマグネシウムなど、栄養も豊富に含まれている。
【全21種】代表的なツバル料理の食材一覧
ツバル料理によく用いられる食材の一覧です。
タコノキ科タコノキ属の常緑小高木。果実は直径 15 – 20 cmほどでパイナップルに似た外見だが、繊維質で味は劣るとされる。
熱帯地域で広く栽培されるヤシの実。高カロリーながらも良質な脂質を含み、栄養価も高い。果肉だけではなく、中の水やミルクなど、多用途に使われる。
(Utanu)
「ココナッツアップル」とも言われる、3〜6か月置いて発芽させたココナッツ。中身がスポンジ状になり、シャキシャキとした水分のある食感で、わずかに甘みがある。
「ポリネシアン・アロールート」とも呼ばれる、根菜類の一種。ジャガイモに似た見た目の塊茎はデンプンを多く含み、苦みを取った上で乾燥させて小麦粉状に加工される。
東南アジアや太平洋諸島を中心に栽培されている根菜類の一種。ぬめりのある食感とやさしい甘みが特徴で、煮物やスープに使われるほか、デザートに使われることも多い。
東南アジアや南太平洋の島々で古くから薬用植物として親しまれている果実。強いにおいと苦味が特徴だが、広い地域で食用とされている。
小さめのマンゴーやパパイヤのような楕円形の果実。中の果肉はクリーミーな黄色で、バナナ・マンゴー・バニラを合わせたような甘い風味が特徴。
小さめな大きさのバナナが自生しており、多くの人々が自宅の庭に生えているものを使用する。手に入りやすいく味が好まれていることから、多くの料理に使われている。
熱帯地域で広く栽培されるデンプン質の多い果実。調理すると食感がパンのようになるため「ブレッドフルーツ」とも呼ばれる。
「沼タロ芋」とも呼ばれる、主にツバルで栽培されている作物。里芋に似ているが比較的大きな葉と根を持つ。ツバルでは主食として食べられることが多い。
温暖な海域に分布している海に生息するカメの一種。主に首都フナフティ以外の離島で食べられることがあるが、近年は以前よりも消費が減っている。
(Atu)
暖かい海を回遊する回遊魚で、春と秋に旬を迎える。成魚は通常40〜80cm程度で、最大で1mに達し、ツナ缶の主要原料として使われることも多い。
(kasi)
大型で高速遊泳が得意なマグロの一種。身は赤身が強くしっかりした食感で、太平洋地域では漁業資源として重要な存在。
(Isave)
胸びれが大きく、名前の通り海面を滑空することで有名な魚。ツバルなどの太平洋諸島では、伝統的な食材として利用されており、さっぱりとした味と香ばしさが特徴。
(Paikea)
温暖な海域に分布している海に生息するカメの一種。主に首都フナフティ以外の離島で食べられることがあるが、近年は以前よりも消費が減っている。
(Takua)
目がぱっちりしていることから名付けられた。クロマグロよりやや丸みがあり、やわらかい赤身が特徴の身質が人気。
(Tinoulua)
最大で 170cm以上、体重80kg以上 に達する、アジ科の中では最も大型の魚。頭が大きく、強靭なあごと歯を持つ。大型個体はシガテラ毒のリスクがあるため食すには要注意。
世界最大の陸生甲殻類で、成熟すると体長は最大40cmにも達する。名前の通り、ココナッツを割って食べるほどの強力なハサミを持つ。
ココナッツの果肉をすりおろし、水を加えて絞ることで得られる濃厚な液体。ココナッツミルクよりも脂肪分が多く、よりリッチな味わいで知られる。
ココナッツの果肉をすりおろして絞った白い液体で、料理からデザートにまで幅広く使われる。濃厚でコクがあり、健康効果も期待できる食材。
ココナッツの花から抽出した樹液を煮詰めて作られる蜂蜜のようなシロップ。オセアニアでは多くの伝統料理の甘味料として使用されている。
【2025年4月最新版】日本国内のツバル料理レストラン
日本にツバル料理レストランはありません。(2025年4月現在)
もし「ツバル料理レストラン知ってます!」「ツバル料理を提供しています!」という方がいたら、サイト問い合わせフォームよりお知らせ下さい。
参考文献
PDF
・JAPAN-PACIFIC e-Business (online) Tuvalu, https://picebiz.com/common/pdf/Tuvalu.pdf
・THE TURTLE STATUS IN TUVALU (1979), https://spccfpstore1.blob.core.windows.net/digitallibrary-docs/files/05/054a9f4f23160d6a75d2597fbd264911.pdf?sv=2015-12-11&sr=b&sig=FbcyFzatq4xHUlgSQxZDn7IHJ3Sbm8YB1XlXDU14q2E%3D&se=2025-07-04T00%3A11%3A11Z&sp=r&rscc=public%2C%20max-age%3D864000%2C%20max-stale%3D86400&rsct=application%2Fpdf&rscd=inline%3B%20filename%3D%22WP3.pdf%22
WEB
・「Tapa aka tou alo – Come and have something to eat」, Live & Learn Tuvalu, p1-p36, https://livelearn.org/assets/media/docs/resources/Tuvalu_Cookbook_Final_LR.pdf , (参照 2025-04-14)



