プーティン(Poutine)とは、フライドポテトにチーズとグレイビーソースがかかった、カナダで親しまれている屋台料理です。
プーティンの概要
名前の由来:無数の説あり
ケベック語の俗語で「混乱」を意味する言葉に由来 or 英語の「プディング」から転じた
プーティンはカナダを代表する料理で、フライドポテトにグレイビーソースと粒状のチーズカードをかけたファストフードです。シンプルながらも病みつきになる、ジャンクで濃厚な味わいが魅力でカナダ全土で愛されています。
今ではカナダのマクドナルドでも販売されているほど知名度が高く、2013年から毎年2月に開催されているプーティンウィーク等のイベントなど、まさに国民的な食べ物と言えます。
プーティンの歴史

次にプーティンの起源に迫ってみましょう。
プーティンは、1950年代後半にケベック州で生まれた食べ物ですが、チーズの名産地であるビクトリアビルという街とヴァルヴィックという二つの街が発祥の地争いをしており、生まれた経緯は明確ではありません。
しかし、『Poutine nation: la glorieuse ascension d’un plat sans prétention』の著者であるシルヴァン・シャルルボワによると、ドラモンビルにある「Le Roy Jucep」というレストランを経営していたジャン=ポール・ロワがプーティンを発明したとされています。このレストランでは、フライドポテトにグレイビーソースをかけた料理を提供しており、一部の客がそこにトッピングとしてチーズカードを追加していたことが分かっているからです。
オーナーのロワは1958年にこの組み合わせの提供を開始し、1964年には「Fromage-Patate-Sauce(チーズ・ポテト・ソース)」 という名前で正式にメニューに追加しています。レストランには、正式な著作権登録証も掲示されており、ロワがプーティンを発明したことを後押しする証拠となっています。
なお、ロワはこの名前が長すぎると感じ、「Ti-Pout」というあだ名の料理人と、「プディング(pudding)」を意味するスラング にちなんで、「プーティン」 に改名したという逸話も残されています。
プーティンの主な材料
プーティンの主な材料は以下の通りです。
プーティンのレシピ
以下はカナダのサイトで紹介されていた、プーティンのレシピです。
①小さなボウルにコーンスターチ大さじ3を水大さじ2で溶かし置いておきます。大きめの鍋に無塩バター大さじ6を入れて溶かし小麦粉1/4カップを加えて定期的にかき混ぜながら、黄金色になるまで約 5 分間加熱します。
②ビーフスープ約600mlとチキンスープ約300mlを加え、泡だて器でかき混ぜながら沸騰させます。先ほどのコーンスターチの約半分をかき混ぜ、1 分ほど煮込みます。グレービーを濃くしたい場合は、必要に応じてコーンスターチの混合物を少しずつ追加して濃くします。コショウ適量で味付けし味見をして、必要に応じて塩を追加します。フライドポテトが準備できるまで保温しておきます。
③ジャガイモ3~4個を用意し、1.2cmの厚さのスティック状に切ります。大きなボウルに入れ冷水で完全に覆って少なくとも 1 時間または数時間放置します。調理の準備ができたら、揚げ物器または大きくて幅の広い重い調理鍋で油を150℃まで加熱します。ジャガイモはできるだけ余分な水分を拭き取ります。
④フライドポテトを油に加え、じゃがいもがちょうど火が通り始めて茶色くならない程度まで 5 ~ 8 分間調理します。じゃがいもを一度油から取り出し油の温度を200℃まで上げます。油がその温度まで温まったら、じゃがいもをフライヤーに戻し黄金色になるまで揚げます。その後はペーパータオルを敷いたボウルに移します。
⑤フライドポテトを大きめのボウルに入れ、温かいうちに軽く塩を振ります。その上に熱いグレービー ソースをかけ、フライドポテトを絡めます。チーズカード1カップを加え、温かいフライドポテトとグレービーソースと混ぜます。コショウを添えたら完成。
参照記事:Authentic Canadian Poutine Recipe
プーティンのバリエーション
以下はカナダのプーティンのバリエーションです。
チーズ抜きプーティン(Frite sauce)
食の制約上の理由などからチーズカードを抜いたグレービーだけのプーティン。ケベック州の人は「グレービーがけフライドポテト」と呼んでプーティンとは別物とする。
さつまいもプーティン(Sweet Potato Poutine)
ジャガイモよりも食物繊維やビタミンを多く含むことから、ヘルシーな代替品としてさつまいもが使われている。カナダのA&Wなど商品化している店舗もある。
感謝祭プーティン(Thanksgiving Poutine)
サンクスギビングデイの余った七面鳥を利用するために作られたプーティン。七面鳥を中の詰め物やクランベリーソースと共にプーティンにのせた料理。
アイルランド風プーティン(Irish Poutine)
豚の背脂を棒状にカットした食材「ラルドン」をプーティンにのせた料理。アイルランド風だがカナダで生まれた料理。
以下は地域ごとのバリエーションです。
プーティン・ガルヴォード(Poutine Galvaude)
ほぐしたチキンとグリーンピースをのせたプーティン。ケベックのレストランチェーン「シェ・アシュトン」で生まれた。
ディスコフライ(Disco Fries)
チーズカードの代わりにシュレッドタイプのモッツァレラチーズを使用したプーティン。1970年代頃からアメリカのニューヨーク州やニュージャージー州で広まった。
プーティンの豆知識
プーティンとロシア大統領
そしてプーティンと言えば、その名前のせいで近年少し可哀想な目にあっていることも話題。フランス語ではロシアの大統領であるウラジーミル・プーチン氏とプーティンを全く同じスペルで綴るため、ウクライナ侵攻の直後からカナダ国内外のプーティンレストランが脅迫されるなど、とばっちりを受けました。理由としては「名前にプーチンと入っているレストランだから、ロシアのスパイに違いない!」的な荒唐無稽なもの。そのせいで名前を変えたレストランもあったのだそう。
プーティンを試すなら
プーティンは楽天・Amazonで販売されておらず、購入はできません。
しかし、日本にあるフライドポテト屋さんでプーティンを食べることが可能です!



