香港料理とは、地域的な多様性と新鮮な海鮮食材、そして中華料理と西洋料理の調和が特徴です。
香港について
香港料理の概要

香港料理は、中国の特別行政区である「グルメパラダイス」香港で発展した料理です。「美食の都」としても知られる香港は広東料理をベースとし、旧宗主国であったイギリスや日韓、東南アジアなどの影響を受け、独自に発達した料理でよく知られています。また、海に囲まれ古くから漁港町として形成された歴史から、海鮮料理の数々も国際的に有名です。
また、香港の「飲茶文化」は名高く、これは昼食やおやつとして清代から広く親しまれているものです。様々な小皿料理がテーブルに運ばれ食事を楽しむ飲茶は、蒸し物や揚げ物、焼き物など多岐にわたっています。香港では19世紀半ばから飲茶レストランが続々と開店し、徐々に一般化していきました。このような食文化は、香港の人々が日常的に外食を楽しむことと深く関連しています。世界で4番目に人口密度が高く約700万人の住民を抱える香港は、単位面積あたりのレストラン数が非常に多い地域でもあります。
そして、香港は国際的な都市であるため、食文化には西洋の影響も色濃く見られます。特に、イギリス統治時代の影響を受けて、西洋の食材や調理法が取り入れられており、欧米式の食事である「西餐」がよく知られています。このように、香港料理は中華料理の枠にとどまらず、世界中の食文化が融合したものとなっています。
さらに、香港は外食産業が非常に発展しており、街中にはレストランや屋台が軒を連ねています。これにより、香港料理は日々進化を遂げており、新しい食材や調味料が試されることも多いです。ミシュランレストランの数も多く、現代的な創作料理から市民が愛する伝統のグルメまで、その独自性と多様性が感じられる食文化が魅力的な地域です。
香港の地域性
香港料理の地域性はありません。
理由としては、地理的特徴があげられます。香港は面積が小さく、山と海に囲まれた都市国家的な地域です。都市全体が密接に結びついているため地域ごとに異なる食文化が発展しにくく、地域性の違いが生まれにくい構造になっています。
また、中国本土からの移民が多く、多様な省出身者が集まりながらもその中での文化融合が進んでおり、個々の郷土料理よりも「香港風」にローカライズされた料理が主流になっています。
香港の肉料理一覧(全5皿)
オリエンタルビーフフィレ(中式牛柳)
甘酸っぱいソースで牛肉を柔らかく仕上げた香港式西洋料理。イギリス由来の調味料が使用されており、西洋のサーロインステーキを中華風にアレンジした料理とされている。
サラダリブ(沙律骨)
リブをきつね色になるまで揚げ、マヨネーズとコンデンスミルクで作ったサラダドレッシングに和えた香港料理。人気の香港式西洋料理の一つ。
シーヤウォンユイガッ(豉油皇乳鴿)
八角などのスパイスを入れた醤油ダレに子供の鳩を丸ごと漬け込んでじっくりと煮た肉料理。生後30日程度の子鳩が使われ、肉質が柔らかくさっぱりとした味。
スイスチキンウイング(瑞士鶏翼)
鶏の手羽を醤油、砂糖、中国酒、香辛料などで作った甘辛いタレに漬け込んだ後、煮込んだ香港式西洋料理。
山竹牛肉球(山竹牛肉球)
牛すね肉にクワイ、ネギ、調味料を加えて団子状にし、蒸して作られる料理。蒸す際には下に湯葉か青菜が敷かれて調理され、肉汁を無駄にしない工夫がされる。
香港の海鮮料理一覧(全1皿)
ハーガウ(蝦餃)
海老やタケノコなどで作った餡を、米粉の生地で包み、モチモチに蒸しあげた料理。具が透けるほど透明感がある見た目で良く知られており、「水晶餃」と呼ばれることもある。
香港の揚げ料理一覧(全2皿)
ジンヤンサンボ(煎釀三寶)
ナスやピーマン、油揚げにケンヒーなどの魚肉の練り物や中国ソーセージを詰めて揚げた、人気のストリートスナック。
ハムスイコー(鹹水角)
豚肉と刻んだエビや椎茸、タケノコを使った五目餡を、ほんのり甘い米粉入り生地で包んで揚げた、餅のような揚げ料理。外側はカリっと、中はもちもちとした食感。
香港の蒸し料理一覧(全2皿)
チョウファン(腸粉)
豚の腸に似ていることから名づけられた、米粉を棒状に成形し蒸しあげた料理。甘い醤油ダレやチリソースをかけて食べる人気のスナック。
ジャーヨン(炸兩)
中国式揚げパン油条を、米粉を水で溶いた生地の腸粉で包みを蒸して作る料理。ほんのり甘いタレがかけられ、お粥と一緒に食べられることが多い。
香港の米料理一覧(全3皿)
ゴッ豬扒飯(焗豬扒飯)
ご飯の上にポークチョップ(骨付き豚肉)が乗った香港式西洋料理の一つで、人気の米料理。揚げたポークチョップやチャーハンをチーズで覆って焼く。
ホウジャイファン(煲仔飯)
香港版釜めしの様な料理。土鍋に肉や魚、野菜などを米と共に入れ、生の米の状態から強火で蒸し焼きにして作られる。甘い醤油で味付けされているのが特徴。
福建チャーハン(福建炒飯)
卵炒飯の上にオイスターソース風味のキノコや肉が入った餡をかけた米料理。名称とは裏腹に、福建省が発祥の料理ではない。
香港の麺・パスタ一覧(全1皿)
ビーフチョウフン(乾炒牛河)
醤油などに漬けこんだ薄切りの牛肉を中華鍋で焼き付け、他の具材とホーフェン麺を加えて混ぜ合わせた麺料理。もちもちした麺にソースが絡む人気料理。
香港のパン一覧(全3皿)
カクテルパン(雞尾包)
「カイメイバウ」として知られる、細かく刻んだココナッツが詰められている香港スタイルのパン。生地はしなやかで、ほんのりとした甘さが特別的。
チャーシューパウ(叉焼包)
チャーシュー入りのふわふわした中華まんじゅう。甘くとろみのあるチャーシュー餡を小麦粉の生地で包んで蒸しあげている。
一籠八戒(一籠八戒)
豚の形をした可愛い形が特徴的な中華まんじゅう。ピンクやオレンジの着色料を使い、しっかりと豚の顔が作り上げられている。中身は甘くとろみのあるチャーシュー餡。
香港のデザート一覧(全3皿)
エッグワッフル(雞蛋仔)
「バブルワッフル」「ガイダンジャイ」とも呼ばれる、鶏卵を用いた球状のワッフル菓子。発酵させた卵の生地を、半球状の2枚のプレートに挟み火を通して作る。
プッチャイコー(砵仔糕)
うるち米の粉と黒糖を混ぜ、小さな陶器の器で蒸しあげて作られる人気のおやつ。もっちりとしつつも弾力のある独特の口当たりが特徴。
香港式フレンチトースト(西多士)
複数枚のパンにピーナッツバターまたはフルーツジャムを塗り、溶き卵にくぐらせて揚げた料理。バターを塗り、練乳やシロップ、または蜂蜜をかけて食べる。
香港の飲料一覧(全1杯)
奶茶(港式奶茶)
濃く出したセイロン紅茶とエバミルクやコンデンスミルクから作られるお茶飲料。伝統的にストッキングのような綿の袋を使った独特の技法で淹れられる。
香港食材一覧
香港料理によく用いられる食材の一覧です。
唐辛子
熱帯地域を原産とする果実で、主に料理に辛味を加えるために使われる。辛味成分のカプサイシンが特徴で、食欲を刺激し代謝を促進する効果がある。
日本国内の香港料理レストラン
日本に香港料理レストランは300軒前後あると思われます。(2025年4月時点)
参考文献
書籍
・地球の歩き方編集室, 『世界のグルメ図鑑 116の国と地域の名物料理を食の雑学とともに解説-本場の味を日本で体験できるレストランガイド付き!』 ,学研プラス, 2021/7/26, p18-19
・地球の歩き方編集室, 『世界の中華料理図鑑』 ,学研プラス, 2022/5/26, p166-175






















