台湾牛肉麵(台灣牛肉麵)とは、煮込んだ牛肉とスープ、小麦麺を組み合わせた、台湾で親しまれている麺料理です。
台湾牛肉麵の概要
名前の由来:台湾の牛肉を使った麺であることから
台湾 + 「牛肉麺」は中国語で「牛肉の麺」
台湾牛肉麵は、台湾全土で親しまれているスパイスで柔らかく煮込んだ牛肉と、もちもちした小麦麺を組み合わせた麺です。牛肉麺は中国発祥で様々なバリエーションがありますが、そこから派生した料理で、台湾ではとても一般的です。コシのある中太〜太めの小麦麺が使われることが特徴で、黄牛という品種の牛のすね肉、バラ肉、牛すじが用いられます。「牛肉麺の都」として知られる台北では、毎年盛大な「台北国際牛肉麺フェスティバル」が開催されるほど人気の料理です。
台湾牛肉麵の歴史

次に台湾牛肉麵の起源に迫ってみましょう。
台湾牛肉麵の起源は、第二次世界大戦後に海を渡った中国大陸の退役軍人たちが、故郷を懐かしんで生み出した料理がルーツとされています。その成り立ち故に台湾の牛肉麵は 、上海料理の煮込みの風味、広東料理のスープ、四川料理のスパイシーな風味など、中華料理の真髄を凝縮していると言われています。
実際、40〜50年前の台湾社会では、牛肉を食べる人はほとんどおらず、1950年代から60年代の台湾では、牛肉はまだ高価で珍しい食材でした。特に農村地域では牛が農作業に使われており、牛たちは食材というよりも大切なパートナーと考えられていました。さらに、台湾には水田が多く当時の農耕に使われていた牛の大半は水牛でした。それらの水牛のほとんどは若くなく、肉は古く固くて繊維質で味が悪かったのも、牛肉の消費が進まなかった理由の一つでした。
しかし、台湾にやって来た移民たちが食牛文化を持ち込んだのが大きな転機となりました。彼らは水牛ではなく、黄牛という品種の牛肉を食べていました。この牛は水牛よりも鮮やかで赤みがかった肉質を持っており、脂肪が少ない品質の良い肉の生産に使われていました。当初は台湾産の黄牛が食されていましたが、食用として飼育されている数は多くなく、珍しく貴重だったため当然値段も高い高級品でした。そのため、牛肉麺のような牛肉料理は貧しい人々にとって贅沢品のひとつでした。
そして、台湾政府は牛肉の輸入を解禁し、より安価なアメリカ産やオーストラリア産の牛肉が市場に出回るようになりました。香りや味の面では台湾産に劣るものの、コストの安さから外国産牛肉が多く利用されるようになり、牛肉麺は次第に台湾の軽食のひとつとして定着し、世界中で有名になりました。
ちなみに、台北の牛肉麺は四川風煮込み牛肉麺の一種と呼ばれています。これは、四川省の老兵が成都の軽食である「小碗紅湯牛肉」を改良して生み出したと考えられているからです。
参照記事:台湾牛肉面
台湾牛肉麵の主な材料
台湾牛肉麵の主な材料は以下の通りです。
台湾牛肉麵のレシピ
以下は海外のサイトで紹介されていた、台湾牛肉麵のレシピです。
①骨付き牛肉900gを切り分け、牛肉がかぶるくらいの水を入れた鍋に入れます。沸騰したら水から取り出し、血を洗い流して置いておきます。
②にんじん1本を大きめの立方体または細長い形に切ります。玉ねぎ1個の皮をむいて大きめに切るか、切らずに皮だけむいておきます。
③にんじん、トマト2個、玉ねぎ、にんにく2片、生姜4枚、牛肉用煮込みスパイスバッグ1個、沙茶醤大さじ5、醤油半カップを加えて香りが出るまで炒めます。
④牛肉と肉の表面が覆われる程度の熱湯を加え、沸騰したら弱火で2~3時間煮ます。その後、にんじん、玉ねぎ、にんにく、生姜を取り出し、牛肉麺のスープの素1パックを加えます。
④別の鍋でお湯を沸かし、青菜適量をさっと茹でて取り出します。麺人数分をほぐして鍋に入れ、茹で上がったら器に盛り数枚の牛肉をのせ、牛肉スープをかけ青菜を添えたら、完成。
台湾牛肉麵のバリエーション
以下は台湾の台湾牛肉麵のバリエーションです。
チンドゥン・ニョウロウミェン(清燉牛肉麺)
花椒、胡椒で味付けされた薄味のスープをベースとした牛肉麺。イスラム法に従って屠殺された新鮮な牛肉が使われることが特徴で、「ハラール牛肉麺」とも言われる。
ホンシャオ・ニョウロウミェン(紅焼牛肉麺)
醤油をベースに豆板醤などで濃い目に味付けされた牛肉麺。台湾で主流の牛肉麺で、四川牛肉麺としても知られているが、実際は四川生まれでなく台湾生まれ。
ステーキ牛肉麺(牛排牛肉麵)
醤油をベースに豆板醤などで濃い目に味付けされた牛肉麺だが、グリルされたステーキ肉が添えられた豪華なバージョン。
トマト牛肉麵(番茄牛肉麵)
醤油をベースに豆板醤などで濃い目に味付けされ、トマトが加えられた牛肉麺。定番のアレンジ料理のひとつ。
葱牛肉麵(蔥燒牛肉麵)
醤油をベースに豆板醤などで濃い目に味付けされ、炒めたネギが加えられた牛肉麺。定番のアレンジ料理のひとつ。
マーラー牛肉麵(麻辣牛肉麵)
醤油をベースに豆板醤などで濃い目に味付けされ、花椒が入った痺れが感じられる牛肉麺。定番のアレンジ料理のひとつ。
カレー牛肉麵(咖哩牛肉麵)
通常の牛肉麵とは異なり、まろやかなカレーの中に麺と具材が入った牛肉麺。ココナッツミルクが用いられることもある。
サーチャー牛肉麵(沙茶牛肉麵)
定番の牛肉麺とは全く調理法が異なる牛肉麵。牛骨から作られたスープに入った麺の上に沙茶醤がかけられ、もやしやエンドウの新芽が添えられる。
ワンタン牛肉麵(餛飩牛肉麵)
通常の牛肉麺に加えて、茹でたワンタンが入っている牛肉麵。牛肉から作られたスープが使われていることも特徴のひとつ。
春雨牛肉麵(牛肉細粉)
通常の牛肉麺に似ているが春雨が使われている点が特徴。スープを吸収して味を良くするために、揚げ豆腐を加えることが多い。
肉塊なし牛肉麵(牛肉湯麵)
牛肉の角切りが入っていない、牛肉スープ、麺、細かく刻んだ牛肉のみが入っている牛肉麺。つまり、「牛肉の塊のない牛肉麺」のこと。
以下は地域ごとのバリエーションです。
台南牛肉麵(台南清燉牛肉麵)
台南で食べられている牛肉麵。牛骨、ニンジン、トウモロコシがベースの薄味のスープと、生姜の千切りを盛り付けて作られる点が特徴。
台湾牛肉麵に似た他国の料理
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同名の別料理
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台湾牛肉麵の豆知識
牛肉麵のこだわりの製法
牛肉麺は作り方に理想があるとされています。それが「五色の美学」です。
一青(いっせい):5日間煮込んだ澄んだスープ
二白(にはく):白い肉の鍋(つまり煮込まれた牛肉)
三黄(さんこう):黄色みがかったそば粉の麺
四緑(しりょく):香菜(パクチー)や青ネギなどの緑の薬味
五紅(ごこう):味を引き立てる赤い唐辛子
この一青二白三黄四緑五紅が揃って、ようやく本物の「おいしい台湾牛肉麺」と言えるとされています。
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