サルテーニャ(Salteña)とは、肉やジャガイモなどの具材をサクサクの生地にスープごと包んだ、ボリビアで親しまれているペイストリーです。
サルテーニャの概要
名前の由来:考案した人物の出身地がサルタ生まれであったことによる
「サルタ」はアルゼンチンの地名
サルテーニャは、ボリビアで親しまれている肉や野菜が包み込まれたペイストリーです。ボリビア全土で朝食や軽食として食べられており、街角の売店やカフェ、ベーカリーで広く販売されています。見た目は中南米のスナック、エンパナーダに似ていますが、中には煮汁入りのジューシーな煮込み具材がたっぷり詰め込まれているのが最大の特徴です。
外皮は小麦粉ベースの生地で、サクサクとしたほんのり甘みがあるクッキー生地で、オーブンで焼いて香ばしく仕上げられます。一般的な具材は牛肉または鶏肉をベースに、ジャガイモ、グリーンピース、オリーブ、ゆで卵などが使われます。また、具材はゼラチンで冷やし固められてから包まれ、焼かれる間にゼラチンが溶け、スープのような煮汁が中に閉じ込められた状態になります。
手で持って食べるスタイルですが、汁をこぼさずに食べるにはちょっとしたコツが必要。食べるのが難しいため、ボリビアでは「サルテーニャを食べるのが下手な人は、キスも下手」と言われています。
サルテーニャの歴史

次にサルテーニャの起源に迫ってみましょう。
サルテーニャの起源は、19世紀初頭にまで遡ります。1831年、アルゼンチン北部のサルタ出身の女性「フアナ・マヌエラ・ゴリティ」は、フアン・マヌエル・デ・ロサスの独裁を逃れてボリビアに移住しました。彼女の一家は極度の貧困に陥ってしまい、生計を立てるために19世紀初頭にこの料理が考案されました。
ゴリティは地元にあったエンパナーダをアレンジし、中にスープのような煮汁を入れる独特なスタイルを考案しました。この料理は評判を呼び、「サルタ出身の女性が作る料理(=サルテーニャ)」という意味で「サルテーニャ」という名が定着したと伝えられています。
以来、ボリビアの広い地域でこの料理が普及し、今ではボリビア国民食の一つとして地位を確立。ラパスやコチャバンバ、スクレといった主要都市では、朝からサルテーニャを買い求める人々の姿が日常風景となっています。
サルテーニャの主な材料
サルテーニャの主な材料は以下の通りです。
サルテーニャのレシピ
以下はボリビアのサイトで紹介されていた、サルテーニャのレシピです。
サルテーニャ
Ingredients
フィリング
- ½ 大さじ 植物油
- 225 g 牛肉
- ½ 個 玉ねぎ
- ¼ 個 ピーマン
- 1 個 にんにく
- ½ 大さじ イエローチリ
- ½ 大さじ クミン
- ½ 大さじ オレガノ
- ½ 個 じゃがいも
- 312 ml 牛肉または鶏肉のスープ
- 1/4 カップ エンドウ豆
- 適量 レーズン
- 1 大さじ ゼラチン
- 6 個 オリーブ
生地
- 300 g 薄力粉
- 87.5 ml 水
- 75 g マーガリン
- ½ 大さじ 塩
- 25 g グラニュー糖
- 1 個 卵黄
- 1 大さじ アチョーテパウダー
Instructions
- 大きめのフライパンに油を入れて中火で熱し、玉ねぎとピーマンを加え、玉ねぎが柔らかくなるまで3~5分炒め、ニンニクを加えて1分ほど炒めます。
- 牛肉(または鶏肉)、黄ピーマン、クミン、オレガノを加えて混ぜ、ジャガイモとスープ 1 カップを加えます。
- 軽く味付けし、蓋をせずに15分間、ジャガイモが柔らかくなるまで煮込みます。必要に応じて、さらに/2カップのスープを加えます。
- エンドウ豆とレーズンを加え、ゼラチンを大さじ2杯の冷水で2分間柔らかくします。残りのスープ1カップを加え、ゼラチンを加えて混ぜます。
- 火から下ろし、室温まで完全に冷まします。大きなボウルに小麦粉、砂糖、ウルクムパウダー、塩を入れて混ぜます。
- 大きなボウルに小麦粉、砂糖、アチョーテパウダー、塩を入れて混ぜます。溶かしたマーガリンを注ぎ入れ、少しかき混ぜてから水と卵黄を加えます。
- 固まるまで混ぜ続け、その後生地を作業台に移し、生地に弾力が出てくるまで約3分こねます。
- 生地を覆い、30分から1時間ほど休ませます。オーブンを190℃に予熱し、ベーキングシートに軽く油を塗ります。
- 生地を12個に分け、生地を1枚ずつ直径15cmくらいの円形に伸ばします。それぞれの中央に大さじ2杯ほどの具材を入れ、グリーンオリーブをフィリングに押し込みます。
- 生地を半円になるように集め、端をつまんで閉じます。縫い目の一方の端から始めて、縫い目のもう一方の端に向かって作業しながら、生地に溝の入った縁を作ります。
- それぞれの生地をベーキングシートの上に置き、つなぎ目が生地の上部の中央にくるようにします。
- 取っておいた卵白を塗り、パイ生地が軽く茶色になるまで約30分間焼きます。約15分間冷まし、完成。
サルテーニャのバリエーション
以下はボリビアのサルテーニャのバリエーションです。




具材のバリエーション
牛肉のサルテーニャ(Salteña de Carne)
最も定番のサルテーニャで、ジューシーに煮込んだ牛肉をベースに、ジャガイモ、グリーンピース、ゆで卵、オリーブなどが入っている。
鶏肉のサルテーニャ(Salteña de Pollo)
鶏肉を細かくほぐして煮込んだものを包んだサルテーニャ。ジャガイモや野菜の他、チーズやクリームソースを使うこともある。
ビーガンサルテーニャ(Salteñas veganas)
マッシュルーム、大豆ミート、レンズ豆、ひよこ豆などを使ったサルテーニャ。野菜ブロスやトマトソースが使われる。
フリカセのサルテーニャ(Salteña de Fricasé)
ボリビアの伝統的なスパイシーなポークシチューを具材にしたサルテーニャ。具材は豚肉、白トウモロコシ、辛味のあるスープなど。
干し肉のサルテーニャ(Salteña de Charque)
牛やリャマなどの肉を塩漬け・天日干しにして保存したアンデス地方伝統の干し肉「チャルケ」を入れたサルテーニャ。
以下は地域ごとのバリエーションです。
COMING SOON
サルテーニャに似た他国の料理
サルテーニャ(Saltenha)
1903年までボリビアの一部であったブラジルの領土であるアクレで非常に人気がある。
エンパナーダ(Empanada)
具材を詰めた生地を折りたたんで焼いたり揚げたりしたパイのようなペイストリー。中南米で広く食べられている。
同名の別料理
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サルテーニャの豆知識
サルテーニャ世界の日
毎年11月10日には「サルテーニャ世界の日」。サルテーニャのさまざまな種類を味わう試食会や、サルテーニャの大食い競技、さらにはサルテーニャのグッズ販売など、様々な活動が行われます。2020年には、ボリビア・ラパス市の500軒以上のサルテーニャ店が集まり、「サルテーニャ世界の日」の祝賀イベントが行われました。
サルテーニャを試すなら
サルテーニャは楽天・Amazonで売られていません。
ですが、日本にあるボリビア料理屋さんでサルテーニャを食べることが可能かも!





