バインミーとは?歴史・レシピ・豆知識を徹底解説!

バインミーとは アジア料理

バインミー(Bánh mì Việt Nam)とは、野菜やハム、パテ、卵やなますなどをバゲットで挟んだ、ベトナムで親しまれているサンドイッチです。

バインミーの概要

名前の由来:小麦を焼いて作るパン全般を意味する
バインはベトナム語で「焼き菓子(中国語の「餅」)」+ ミーは小麦

バインミーは、ベトナムで親しまれているベトナムのバゲットにハムやパテ、野菜などを挟んだサンドイッチです。ベトナムのバゲットは小麦粉だけでなく米粉が用いられることも多いため、フランスのバゲットよりも軽くて密度が低めで、外側は香ばしく内側はふんわりと柔らかな食感が特徴です。

バインミーの中に挟まれる具材は非常に多彩で、地方や店舗ごとに異なるバリエーションが楽しめます。伝統的なスタイルでは、チャーシューのような焼き豚、ハム類、レバーパテなどの肉系の具材を中心に、甘酢で漬けた大根と人参のなます、キュウリのスライス、パクチー、唐辛子などの野菜や香草が加わります。

また、バインミーの地域について大まかに分けると、北部は小ぶりでシンプルな具材構成、中部は少し細長く先のとがったバゲットが使われ、南部はボリューム満点で具沢山かつ濃厚な味付けであるという特徴があります。

バインミーは屋台やローカルの食堂、またはカフェなどで手軽に購入でき、ベトナムでは朝食や昼食として定番です。サイズも手ごろで片手で食べられるため、通勤・通学中の軽食としても重宝されています。さらに、ベトナム戦争後に海外に渡った移民たちによって世界各国に広まり、現在ではアメリカ、フランス、オーストラリア、日本などでもベトナム料理の代表的メニューとして提供されています。

本来、ベトナム語でバインミーはパン全般のことを指すため、ベトナムではサンドイッチのことを「Bánh mì Việt Nam」(バインミー・ベトナム)や「Bánh mì thịt」(バインミー・ティット、肉のパンの意)、「bánh mì Sài Gòn」(バインミー・サイゴン)と呼び、普通のパンを「bánh mì không」(プレーンなパンの意)と呼んで区別します。

バインミーの歴史

次にバインミーの起源に迫ってみましょう。

バインミーの起源は、1859年のフランスによるサイゴン攻略に遡ります。フランスによるベトナムの占領と支配がはじまるとフランスからバゲットが持ち込まれ、ベトナムでも徐々にパン文化が知られるようになりました。フランス人は自分たちの食生活に合わせた食事を取るため、職人を雇ってベトナムでパン屋を開き、家畜や作物を導入し、牛乳、コーヒー、肉類を確保できるようにしました。ベトナムの気候では小麦は栽培できず、当時は輸入小麦の価格が高かったため、バゲットなどのパンは贅沢品として考えられていました。

転機となるのは、1914年の第一次世界大戦開始です。インドシナ地域でドイツ人が所有していた会社がフランス植民地政府によって接収され、戦争支援のために数千人のフランス兵や官僚が本国へ戻ったことで、ベトナムの市場にはヨーロッパ製の商品が急激に溢れ、安く売られるようになりました。

同時に、小麦の輸入が途絶えたことから、パンの製造者たちは安価に入手可能な米粉を混ぜて、パンを作るようになりました。これによりパンは柔らかさを増し、「pain de riz(米のパン)」として安価で販売されました。こうして一般のベトナム人たちでも、フランスの主食であったパンを味わえるようになったと言われています。

フランスがベトナムから撤退した後、ベトナム南部の人々はフランス料理をアレンジし、地元の食材を使った改良を加えました。例えば、バターの代わりにマヨネーズを使ったり、チリやピクルスを加えて、当時高価だった肉の量を減らす工夫をしました。特にサイゴンの人々は、フランス式のバゲットを長さ30〜40cmのベトナム独自の「バインミー」に変化させました。

こうして「バインミー」を使ったサンドイッチが次第に食べられるようになり、最初のバインミーサンドイッチは1950年代に登場したとされています。フランス料理店向けの卸売業をしていた夫妻がサイゴンでお店を開き、ベトナム人向けのバインミー販売を始めたのです。彼らはバインミーの中に肉、チャールア(ベトナム風ハム)、パテを挟み、持ち運びやすいサンドイッチを作りました。

そして、1975年頃にはサイゴンでのバインミー需要の増加に対応するため、日本の先進技術を導入した電気オーブンがベトナムでも使われるようになりました。レンガ釜で焼いたものほど綺麗な焼き色はつかないものの、バゲットの大量生産が可能になりました。こうしてバインミーサンドイッチはベトナム全土に広まっていき、時と共に生地の軽さとクラストの厚さ、パンの大きさも変化していきました。

現在、ベトナム中でバインミーは食べられており、各地方や地域ごとの違いはあるものの、ベトナム料理を代表する食べ物として位置付けられています。日本を含む世界中でも人気があり、ベトナムのソウルフードの一つとしてみなされています。

バインミーの主な材料

バインミーの主な材料は以下の通りです。

バインミー
  • パン:バゲット(バインミー)
  • 肉類:ローストポーク、ひき肉、ハム、ミートボール、レバーパテ、ソーセージなど
  • 野菜:スライスしたキュウリ、コリアンダー、ピクルス、ネギなど
  • ソース:醤油、魚醤、醤油、コショウ、チリソースなど

バインミーのレシピ

以下はベトナムのサイトで紹介されていた、バインミーのレシピです。

バインミーベトナム

ベトナムの「バインミーベトナム」のレシピです。
Course: サンドイッチ
Cuisine: ベトナム料理

Ingredients

  • 300 g 豚レバー
  • 300 ml 牛乳
  • 1~2 キュウリ
  • ½ ベトナムバゲット
  • 2/3 ベトナムバゲット(レバー用)
  • 適量 香草など好みのハーブ、ハムなど
  • 適量 ニンニク
  • 小さじ ½ 白砂糖
  • 小さじ ½ 万能調味塩
  • 適量 バター

Instructions

  • 赤玉ねぎとニンニクの皮をむき、みじん切りにします。きゅうりと香草を洗い、5〜10分ほど塩水に浸けて再度すすぎ、きゅうりの皮をむいて食べやすい細切りにします。パンをちぎって細かくし、牛乳100mlに浸して柔らかくします。
  • 豚レバーはよく洗い、小さめのピースに切ってボウルに入れます。牛乳180〜200mlを加えて20〜30分浸け、臭みを取り除き、ザルにあげて水気を切り、別のボウルに移します。
  • 鍋をコンロに置き食用油適量を熱します。熱した油にみじん切りにしたニンニクを加え、香りが立つまで炒めます。
  • レバーをフライパンに入れ、白砂糖、万能調味塩で味付けします。よくかき混ぜてレバーに味を吸収させ、レバーがレアになったら、牛乳に浸したパン粉を加えます。
  • コショウを少々加え、3分ほどよくかき混ぜてから火を止めます。熱が取れたらブレンダーに加え、滑らかになるまで混ぜます。
  • 混ぜ合わせたものをボウルに入れてバターを少し加え、蒸し器に入れて香りが立つまで約30分間蒸します。
  • バゲットを200℃で1~2分トーストし、表面をカリッとさせて温かくし、ナイフを使ってパンの側面に沿って切り込みを入れます。
  • パンの内側にバターを薄く塗り、スプーン1杯分のパテを塗り広げます。好みに応じてきゅうりや香草、ハムをトッピングし、ケチャップ、チリソース、マヨネーズを挟んで、完成。

バインミーのバリエーション

以下はベトナムのバインミーのバリエーションです。

バインミー屋台
(ホーチミン)
バインミーティット
(ホーチミン)
バインミー(ホーチミン)
バインミー(ホイアン)

作り方のバリエーション・類似した料理

バインミーカット(Bánh mì cắt)
主にホーチミンで食べられているバインミーの一種で、食べやすいサイズにカットしたパンを具材と共に箱に詰めたもの。

具材のバリエーション

アイスクリームバインミー(Bánh mì kẹp kem)
アイスクリームと砕いたピーナッツを挟んだバインミー。ココナッツ、バニラ、タロイモのアイスが使われる。
豆腐バインミー(Bánh mì đậu hũ)
ベジタリアン向けの肉類を使わず、野菜と豆腐を挟んだバインミー。
バインミー・カーモイ(Bánh mì cá mòi)
トマトソースの缶詰のイワシなどが挟まれたベトナム全土で食べられているバインミー。
バインミー・シウマイ(Bánh mì xíu mại)
ミートボールを挟んだバインミー。トマトソースが使われており、ホーチミンのものは甘めで、ダラットのものは辛め。
バインミー・ティットヌオン(Bánh mì thịt nướng)
ローストポークを挟んだバインミー。人気のバインミーで、多くのお店で売られている。
目玉焼きバインミー(Bánh mì ốp la)
端がカリッとし黄身が半熟になるまで焼かれた目玉焼きをなますや醤油、チリソースと挟んだバインミー。

以下は地域ごとのバリエーションです。

ベトナム北部

バインミー・カイ(Bánh mì cay)
ハイフォン発祥の細長い棒のような形をしたパンが使われたバインミーで、サクサクとした食感が特徴。
バインミー・タン(Bánh mì than)
クアンニン省名物の炭のように黒いバインミーで、イカの墨と竹炭パウダーで黒く着色されているパンにイカなどが挟まれている。
バインミー・ダントー(Bánh mì dân tổ)
深夜から早朝にかけてハノイ旧市街で売られる「労働者のバインミー」。炒り卵、ソーセージ、パテなどがたっぷり入っている。
ポークスクラッチングバインミー(Bánh mì tóp mỡ)
ハノイ市で人気のバインミーで、パテ、肉、ソーセージ、キュウリなどの典型的な具材に加え、揚げた豚の皮が挟まれている。

ベトナム中部

愛国バインミー(Bánh mì yêu nước)
ホイアン市で売られているバインミー。ベトナム国旗がモチーフのビーツで色付けされた赤いバゲットが使われている。
シジミバインミー(Bánh mì hến)
シジミをにんにく、オイスターソース、タマリンドソース、唐辛子と一緒にバターで炒め、バゲットに挟んだフエで人気のバインミー。
バインミー・ガー(Bánh mì gà)
鶏肉やバター、パテ、ピクルス、野菜などを、丸みを帯びたバゲットに挟んだ、ダナンで人気のバインミー。
バインミー・チャーカー(Bánh mì chả cá)
揚げたてのタラやナマズなどの魚のすり身をバゲットに挟んだ、ニャチャンで人気のバインミー。
バインミー・ボッ・ロック(Bánh mì bột lọc)
フエで食べられている、バイン・ボッ・ロックと特製のソース、唐辛子を挟んだバインミー。

ベトナム南部

イワシバインミー(Bánh mì xốt cá nục)
ホーチミン市で人気のピリ辛なソースで煮込んだイワシを挟んだバインミー。
ソルテッドエッグバインミー(Bánh mì xíu mại trứng muối)
ホーチミン市で人気の、塩漬け卵を包んだミートボールを挟んだバインミー。
バインミー・コック(Bánh mì cóc)
「コック」はベトナム語で「カエル」の意味で、ハンバーガーバンズのような形のバゲットを使ったバインミー。
バインミー・コーボーデン(Bánh mì khô bò đen)
ホーチミン市で食べられている、牛レバーを濃い醤油やオイスターソースなどに漬け込んだジャーキーを挟んだバインミー。
バインミー・ティット(Bánh mì thịt)
ホーチミン市で最も人気のあるバインミー。ソーセージ、ハム、ベーコンなどの肉類が野菜やソースと共に挟まれる。
バインミー・ビー(Bánh mì bì)
ホーチミン市で主に食べられている、豚肉の細切りまたは豚の皮を細くカットしたものを挟んだバインミー。
バインミー・ファーラウ(Bánh mì phá lấu)
ホーチミン市で食べられている、スパイスで味付けした豚の胃、腸、耳、鼻などを挟んだバインミー。
蒸し焼売バインミー(Bánh mì xíu mại khô)
ホーチミン市で人気のあるバインミーで、蒸した焼売をチリソースと共にバゲットに挟んだバリエーション。

バインミーに似た他国の料理

ラオス国旗カオチーパテເຂົ້າຈີ່ປາເຕ
バゲットを縦に切って豚レバーパテを厚く塗り、豚肉やムーヨー、青パパイヤ、ニンジン、エシャロットなどの具を挟んだサンドイッチ。
カンボジア国旗ヌンパン(នំបុ័ង
カンボジアがフランス領インドシナの保護領であった時代の影響で生まれた、バゲットを使ったサンドイッチ。

同名の別料理

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バインミーの豆知識

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バインミーを試すなら

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また、日本にあるベトナム料理屋さんでもバインミーを食べることが可能です。

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